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2011.4.1 修身教育関連の書籍販売のページをオープンしました。

レーガン大統領と日本の修身

あすか会教育研究所 所長 小池 松次

 レーガン大統領は就任すると直ちに道徳教育の復興に乗り出しました。当時のアメリカの青・少年の風紀は最悪で、暴力や麻薬の蔓延で荒廃の極に達していました。その原因は皮肉なことに、最高裁判所が「生徒規則や学校規則で生徒の自由を束縛してはならない」と決めたことでした。自由奔放で、やりたい放題で、規律や道徳教育不在では、まともな人物は育ちません。学校教育は成り立ちません。「アメリカは滅ぼされる」とレーガン政権は真剣に対策を検討しました。では一体、誰がアメリカを滅ぼすのでしょうか。敵軍ではありません。それは不良集団と化したアメリカの青少年達でした。
 その道徳教育改革のメンバーの一人が文部長官(日本の文部大臣に該当)を務めたW・ベネット氏です。彼は退任直後、レーガン政権の道徳教育の担当者としての知識を「The Book of Virtues」(道徳読本)という名の本にして出版しました。1993年(平成5年)のことです。この830頁もある大著が「第二の聖書」と言われるほど毎年ベストセラーになったそうです。「そうです」とは、当時筆者は「道徳読本」の存在を全く知らなかったからです。

 一方、日本では昭和45年5月(1970年)に筆者が「これが修身だ」という本を出版しました。内容は、明治37年から昭和20年(1904~1945年)までの修身と国語の国定教科書の中から、現代でも立派に通用する話を92篇選び出し、それを22の徳目に配分したものです。
 東販・日販が2万部を全国の書店に配本してくれたので期待していたら、有力な全国紙が、芥川賞作家と直木賞作家の2人を使い、ご丁寧にも2人の顔写真まで入れて、「古い道徳を集めた悪書だ」と大々的に報道したので売れ行きは散々でした。意気消沈していた時、東京のアメリカ大使館から、「ワシントンのアメリカ国立図書館に貴方の本を送ります」と、わざわざ注釈を付けた「これが修身だ」の注文書が筆者宛に舞い込みました。「棄てる神あり、拾う神あり」の諺に親近感を覚えた瞬間でした。
 翌年「昭和四十六年五月(1971年)に、また、「教育勅語絵巻物語」を出版しました。この本も「これは修身だ」同様、四つの新聞に保守反動だと大袈裟に批判されました。終戦後の世間の風潮は、「修身」と「教育勅語」を軍国主義の象徴だと勘違いして「目の敵」にしていたのです。しかし筆者は、「教育史学」のプロ意識と「國際比較教育学」の細かな見識を拠り所に、また、「No Gains without Pains(苦痛なくして進歩なし)」・「継続は力なり」の格言を支えに、浅学菲才を顧みず、「たった一人の反乱」に意地を通し続けて来ました。

修身日本版教育勅語絵巻修身英語版